ムーミンは子どもから大人まで知っているキャラクターで、どの世代にも愛されています。ムーミンの魅力は、ストーリー性と個性的なキャラクターにより作られていますが、ムーミンはどのように誕生したのでしょうか。

当初のムーミンは耳も尻尾もなく、現在のような愛らしい姿ではありませんでした。それには原作者トーベ・ヤンソンが幼い頃に聞いた叔父の話が関係しています。トーベ・ヤンソンは15歳〜18歳まで叔父とその家族と一緒に住んでおり、その当時トーベ・ヤンソンは深夜まで絵を描くことが好きで、よく夜食を食べていました。その様子を見ていた叔父が｢台所のキャビネットの裏には、トロールというお化けがいて、つまみ食いすると首に冷たい息を吹きかけるぞ｣という冗談を言われ、その冗談を気に入ったトーベ・ヤンソンはムーミンを空想するようになったのです。

トーベ・ヤンソンは19歳で初めて本を出版しましたが、ムーミンの物語が誕生したのはもっと後になってからでした。
1935年に『小さなトロールと大きな洪水』の元となる物語が書き始められましたが、この頃フィンランドは戦争に突入してしまったために、制作は一旦中断してしまいました。

その後、1945年第二次世界大戦が終わった後に、ムーミンシリーズの1作目「小さなトロールと大きな洪水」がやっと出版されたのです。1945年からイギリスの新聞に漫画「ムーミントロール」の連載が始まり、その後コミックは約60言語に翻訳され世界中に広まりました。また、作者であるトーベ・ヤンソンはムーミンシリーズ以外にも絵本・小説・絵など沢山の作品を生み出し、「国際アンデルセン賞」を含む数多くの賞を受け、知名度が上がったことによりムーミンも世間に知られることとなったのです。

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